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自分にぴったりのシャンプーを探す旅は、時に難しいものです。
「人気だから」「香りが好きだから」といった理由で選んでも、髪や頭皮の悩みが解決しないことも少なくありません。その鍵を握るのが、シャンプーの主成分である「界面活性剤」です。
この記事では、界面活性剤の基本的な知識から、種類ごとの特徴、そしてあなたの髪質に合った選び方まで、分かりやすく解説します。
シャンプーの要「界面活性剤」とは?

シャンプーの成分表示を見ると、水の次に記載されていることが多いのが界面活性剤です。
まずは、この界面活性剤がどのような役割を果たしているのか、基本的な部分から理解を深めましょう。
汚れを落とす洗浄成分の役割
界面活性剤の最も重要な役割は、髪と頭皮の汚れを洗浄することです。
シャンプーにおける汚れとは、主に皮脂や汗、古い角質、そしてスタイリング剤などを指します。これら油性の汚れは、お湯だけでは完全に洗い流すことができません。
そこで、界面活性剤が活躍し、スッキリと汚れを落としてくれるのです。洗浄力や泡立ちの良さは、この界面活性剤の種類によって大きく左右されます。
水と油を混ぜ合わせる仕組み
本来、水と油は混ざり合うことのない物質です。界面活性剤は、この水と油の仲立ちをする特殊な性質を持っています。
具体的には、水になじみやすい「親水基」と、油になじみやすい「親油基」の両方を一つの分子内に持っているのです。
この構造により、親油基が頭皮の皮脂汚れに吸着し、それを親水基が水と一緒に包み込むことで、汚れを髪から浮かび上がらせ、すすぎの際に洗い流すことを可能にしています。
シャンプーに使われる界面活性剤の種類と特徴

界面活性剤には多くの種類が存在し、それぞれ洗浄力や洗い上がりの質感が異なります。
ここでは、シャンプーによく使用される代表的な5つの種類について、その特徴を解説します。自分の髪質に合うものを見つけるための参考にしてください。
界面活性剤の種類 | 洗浄力 | 刺激性 | 泡立ち | おすすめの髪質・頭皮 |
高級アルコール系 | 強い | やや強い | 非常に良い | 脂性肌、しっかり洗いたい方向け |
オレフィン系 | 強い | やや強い | 良い | 脂性肌、スタイリング剤を多用する方向け |
石けん系 | 中程度 | やや強い | 良い | さっぱり感を求める普通肌向け |
アミノ酸系 | 優しい | 非常に優しい | 穏やか | 乾燥肌、敏感肌、ダメージヘア向け |
ベタイン系 | 非常に優しい | 非常に優しい | 補助的 | 敏感肌、ベビーシャンプーにも使用 |
【洗浄力:強】高級アルコール系
「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸アンモニウム」といった表示名称で知られる、最も広く使われている界面活性剤です。
非常に優れた泡立ちと高い洗浄力が特徴で、洗い上がりのさっぱり感は格別です。価格が比較的安価なため、市販の多くのシャンプーに採用されています。
しかし、洗浄力が強い分、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥肌や敏感肌の方には刺激となる可能性があります。皮脂の分泌が多い方や、スタイリング剤を多用する方に向いています。
【洗浄力:強】オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
高級アルコール系と同様に、強い洗浄力と優れた泡立ちを持つ成分です。近年、「サルフェートフリー」を謳う製品において、高級アルコール系の代替として使用されるケースが増えています。
さっぱりとした洗い上がりが得られますが、人によっては髪のきしみや頭皮のつっぱりを感じることもあります。洗浄力が高いので、脂性肌の方や、しっかりとした洗浄感を求める方に適しています。
【洗浄力:中】石けん系
「石ケン素地」や「カリ石ケン素地」、「脂肪酸ナトリウム」などがこれに該当します。
天然由来の成分で構成され、適度な洗浄力とさっぱりとした洗い上がりが特徴です。環境に優しく、肌への安全性が高いというイメージを持つ方も多いでしょう。
ただし、石けん系はアルカリ性であるため、弱酸性に保たれている髪に使うとキューティクルが開き、きしみやすくなるというデメリットがあります。
【洗浄力:弱】アミノ酸系
「ココイルグルタミン酸Na」や「ラウロイルメチルアラニンNa」など、成分名にアミノ酸(グルタミン、アラニンなど)の名前が入っているのが特徴です。
洗浄力がマイルドで、頭皮や髪への刺激が非常に少ないため、乾燥肌や敏感肌の方に最もおすすめできるタイプです。
髪の潤いを保ちながらしっとりと洗い上げるため、ダメージヘアのケアにも適しています。泡立ちは控えめですが、必要なうるおいを残して優しく洗浄します。
【洗浄力:弱】ベタイン系
「コカミドプロピルベタイン」や「ラウラミドプロピルベタイン」といった成分が代表的です。洗浄力は非常に穏やかで、刺激性が極めて低いことから、ベビーシャンプーにも使用されるほどです。
単独でメインの洗浄成分として使われることは少なく、アミノ酸系や高級アルコール系シャンプーの補助成分として配合されることがほとんどです。
洗浄力をマイルドにし、全体の刺激を緩和する役割を担っています。
自分の髪質に合ったシャンプーの選び方

界面活性剤の種類を理解したら、次はいよいよ実践的な選び方です。
商品のパッケージ裏にある成分表示を読み解くポイントや、お悩み別のおすすめ成分を紹介します。
成分表示の上位3つを確認する
シャンプーの成分表示は、配合量の多い順に記載するというルールがあります。つまり、一番最初に書かれている「水」の次に記載されている成分が、そのシャンプーの洗浄力を決定づけるメインの界面活性剤です。
まずは成分表示の上から2番目、3番目の成分をチェックし、それがどの系統の界面活性剤なのかを確認することが、自分に合ったシャンプー選びの第一歩となります。
【お悩み別】おすすめの界面活性剤
自分の頭皮や髪の悩みに合わせて界面活性剤を選ぶことが重要です。
乾燥肌や敏感肌で、フケやかゆみが気になる方は、洗浄力が穏やかで低刺激な「アミノ酸系」や「ベタイン系」が主成分のシャンプーが良いでしょう。
反対に、頭皮がべたつきやすい脂性肌の方は、洗浄力の高い「高級アルコール系」や「オレフィン系」を選ぶと、さっぱりと洗い上げることができます。
また、カラーやパーマによるダメージが気になる髪には、優しく洗える「アミノ酸系」がおすすめです。
保湿成分や補修成分もチェックする
シャンプー選びでは、界面活性剤だけでなく、その他の配合成分にも注目しましょう。乾燥が気になる方は、グリセリンやヒアルロン酸、セラミドといった保湿成分が配合されているかを確認します。
また、髪のダメージが気になる場合は、加水分解ケラチンやシルクなどの補修成分が入っているものがおすすめです。
これらの成分が、洗い上がりの髪の質感を向上させてくれます。
界面活性剤に関するよくある質問

ここでは、シャンプーの界面活性剤について、多くの方が抱く疑問にお答えします。正しい知識を身につけ、誤解や不安を解消しましょう。
界面活性剤は髪や頭皮に悪いもの?
界面活性剤は、汚れを落とすために必要不可欠な成分であり、一概に「悪いもの」ではありません。
問題となるのは、自分の肌質や髪質に合わない洗浄力の強い成分を使い続けることで、頭皮の乾燥や刺激につながる可能性がある点です。
大切なのは、多種多様な界面活性剤の中から、自分の状態に最適なものを見極めて使用することです。
「サルフェートフリー」とはどういう意味?
「サルフェートフリー」とは、硫酸系界面活性剤(高級アルコール系に含まれるラウレス硫酸塩など)を使用していないことを意味します。
サルフェートは洗浄力が高い反面、刺激が強いと感じる人もいるため、それを避けたい方向けの製品として開発されました。
ただし、サルフェートフリーのシャンプーが必ずしもすべてマイルドというわけではなく、代替として同じく洗浄力の強いオレフィン系の成分が使われている場合もあります。成分表示全体を見て判断することが大切です。
まとめ

シャンプーの主成分である界面活性剤は、種類によって洗浄力や特徴が大きく異なります。
自分の髪や頭皮の状態を正しく理解し、成分表示を確認して最適な界面活性剤が配合されたシャンプーを選ぶことが、健やかな髪を育むための基本です。
この記事を参考に、あなたにとってベストな一本を見つけてください。
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